今回は、愛車のファットバイク「XDS BD3」をフロントシングル化したときの手順と注意点を紹介します。
MTBやファットバイクでは近年、フロントシングルが主流です。
見た目のスッキリ感や軽量化だけでなく、シフト操作の簡略化にも魅力を感じて、私もチャレンジしてみました。
1. XDS BD3をフロントシングル化する理由
XDS BD3は、フロントが3枚構成(トップ・インナー・アウター)になっています。
ギアが多いことでチェーン落ちなどのメカニカルエラーが起きやすいという弱点がありました。
「もっとシンプルで安定した駆動系にしたい」と思い、フロントシングル化を実施することにしました。
2. 使用するチェーンリングを決める
フロントシングル化では、どのチェーンリングをメインに使うかが重要です。
当初はMTBのように歯数の少ないトップギアを使用したかったのですが、トップ位置はチェーンラインの調整がシビアで、精度の高い作業が必要になります。
調べていくと、「中央のインナーリング(32T)を使うのが安定する」という情報が多く、私もこれを採用しました。
インナーリングはクランクの中心に位置しており、チェーンの角度が自然でトラブルが起きにくい構造です。

3. 実際の作業手順
まずはクランクを外します。
左側を外し、続いて右側へ。風が強い日だったため、部品が飛ばないよう注意しながら慎重に進めました。
その後、チェーンを外し、ボトムブラケットを抜き取ります。
手がグリスで汚れるため写真は割愛しましたが、順を追えば難しい作業ではありません。

続いて、3枚のチェーンリングを取り外し、中央の32Tリングだけを残します。
このとき、フィキシングボルトがサビついて硬くなっており、六角レンチを数本折る羽目に。

しかし、潤滑剤の「CURE556」を吹きかけて数分置いたところ、あっさり緩みました。
潤滑剤の効果は絶大ですね。

4. 作業中のトラブルと対策
今回は手持ちのパーツだけで作業したため、ナローワイドチェーンリングやシングル用のフィキシングボルトは使用していません。
(※同じ方法を試す場合は自己責任でお願いします)
見た目はかなりスッキリし、全体の印象も軽くなりました。
ただし、本来はチェーン脱落を防ぐためにナローワイドのチェーンリングを、ギアの固定を確実にするためにシングル用のフィキシングボルトを使用するのが理想です。

💡 ナローワイドチェーンリングとは?
歯の幅を交互に変えることで、チェーンが外れにくくなる設計のリング。
フロントシングル化では必須パーツといえます。
5. まとめ|作業してわかったポイント
今回のフロントシングル化は、思っていたよりもスムーズに完了しました。
見た目もスッキリし、整備のしやすさも向上。何より「自分でカスタムした満足感」が得られます。
ただし、反省点としては以下の通りです。
- 専用品(ナローワイドチェーンリング・シングル用のフィキシングボルト)を使うこと
- 清掃とグリスアップを丁寧に行うこと
- サビ防止処理を忘れないこと
自転車は命を預ける乗り物です。
安全に楽しむためにも、正しいパーツ選びと確実な作業を心がけてください。


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