電動アシスト自転車の進化が止まらない中、雪・砂・悪路の走破性を極限まで高めた 「電動ファットバイク」というジャンルがじわじわと注目を集めています。
その中でも、日本では正規購入できない“隠れたハイエンドモデル”として存在感を放っているのが、 Giantの電動ファットバイク「Yukon E+」です。
本記事では、
- Yukon E+ の性能と魅力
- どんなシーンで本領を発揮するのか
- 価格面とコスト感(購入できると仮定した場合)
- 他社の電動ファットバイクやGiantの電動MTBとの比較
- 本気で購入を考えたときの入手方法とリスク
まで、購入検討に必要なポイントをまとめて解説していきます。
Yukon E+とは?
「Yukon E+」は、Giantが主に北米(特にカナダ)向けに展開している 本格仕様の電動ファットバイクです。
4.5インチという極太のファットタイヤに、ハイパワーモーターと大容量バッテリーを組み合わせることで、 雪道・砂地・荒れた林道といった、 通常のMTBでは躊躇するような路面を走るための一台として設計されています。
一般的な電動MTBが「山サイクリング・トレイルライド向け」だとすれば、 Yukon E+ は “冒険特化型・悪路特化型”のタフな電動ファットバイク という立ち位置になります。
Yukon E+ の性能と魅力
85Nmの高トルク「SyncDrive Pro 2」モーター
Yukon E+には、Yamahaとの共同開発によるSyncDrive Pro 2モーターが搭載されています。 最大トルクは85Nmと、現行のE-MTBの中でもトップクラス。
ファットバイク特有の重いタイヤと車体、さらに荷物や装備を積んだ状態でも、 雪道や砂地からのスタートでしっかりと後押ししてくれるパワーがあります。
800Whの大容量バッテリー
バッテリーは800Whクラスの大容量仕様で、 条件が良い環境であれば長距離ライドにも対応できる余裕があります。
また、一部情報ではレンジエクステンダー(追加バッテリー)にも対応しているとされ、 冬場の電費悪化や、荷物を積んでのロングライドでも安心感の高い構成となっています。
4.5インチの極太ファットタイヤ
Yukon E+の特徴を語るうえで外せないのが、4.5インチ幅のファットタイヤです。
タイヤのボリュームによる「浮力」と「クッション性」によって、 雪・砂・泥・柔らかい路面でも沈みにくく、グリップを維持しやすいのが大きな魅力。 冬季の雪道ライドや、砂浜・砂丘を走るようなシチュエーションで威力を発揮します。
荷物を積んで走れる拡張性
フレームにはラックやバッグ、トレーラーなどを装着しやすいマウント類も用意されており、 キャンプツーリングや荷物運搬用途にも対応しやすい構成です。
日帰り以上のアドベンチャーライドや、冬場の通勤・通学など、 単なる「遊び用」としてだけでなく実用性を兼ね備えたバイクとしても運用できます。
Yukon E+ が活躍するシーン
Yukon E+は、どんな場面で本領を発揮するのでしょうか。 いくつか具体的なシーンを挙げてみます。
- 雪国での冬季サイクリング
積雪路や圧雪路でも、太いタイヤとモーターアシストのおかげで安定して走れる。 - 砂浜や砂丘、湖畔のトレイル
細いタイヤでは埋まりやすい砂地でも、浮力とトラクションを活かして走破しやすい。 - 未整備の林道やオフロード
細かいガレ場やわだちの多い路面でも、タイヤのボリュームがショックを吸収しつつ走れる。 - キャンプ装備を積んだツーリング
ラックやトレーラーを使い、テントやギアを積載してのキャンプライドに適している。 - 冬場・悪天候時の通勤・街乗り
雪や泥が残る路面でも、細いタイヤのクロスバイクより安心度が高い。
いわゆる「普通の自転車では不安な場所」が、 Yukon E+なら“行けるフィールド”に変わる、そんなイメージの一台です。
価格:日本から見るとかなり高額な部類
Yukon E+の北米(カナダ)での価格は、6,499カナダドルという情報があります。
為替レートや時期にもよりますが、日本円にざっくり換算すると 約70〜95万円前後になるイメージです。
さらに、日本からの購入を前提にすると、
- 海外ショップから日本への送料
- 輸入消費税や関税
- 国内での組み立て・調整費用
といったコストが追加で発生することを考える必要があります。 総額としては100万円を超える可能性も十分あると見ておくと現実的です。
他社の電動ファットバイクやGiantの電動MTBとの比較
ここでは、Yukon E+ の立ち位置をイメージしやすくするために、他のモデルとざっくり比較してみます。 実際のスペックはモデルごとに異なりますが、「価格帯」「用途」の目安として参考にしてください。
| モデル | モーター | バッテリー | タイヤ幅 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| Giant Yukon E+ | SyncDrive Pro 2(約85Nm) | 約800Whクラス | 約4.5インチ | 約6,499 CAD | 雪・砂・悪路に特化したハイエンド電動ファットバイク |
| 他社ファットEバイク(入門〜中級) | 750Wクラスのハブモーターなど | 500〜700Wh程度 | 約3.8〜4.0インチ | 約1,300〜3,000 CAD前後 | 価格重視で「とりあえず電動ファットを楽しみたい」向け |
| Giantの一般E-MTB | 中〜高トルクミッドドライブ | 500〜800Wh程度 | 通常MTBタイヤ | 約4,499 CAD〜 | トレイルライドや山サイクリング向けのオールラウンダー |
この比較から分かるように、 Yukon E+は「価格もスペックも最上位クラス」に位置するモデルです。
「まずは電動ファットバイクを試してみたい」というレベルであれば、他社の価格帯を抑えたモデルを選んだ方が現実的です。 一方で、 雪や砂地を含むあらゆる悪路を本気で遊び尽くしたいという人にとっては、Yukon E+は非常に魅力的な選択肢になります。
本気で購入を考えている人へ:入手方法と注意点
ここからは、「それでもYukon E+が欲しい」という人向けに、 日本から入手するための現実的なルートと注意点をまとめておきます。
1. カナダの正規ディーラーに直接問い合わせる
最も安全性が高いのは、カナダのGiant正規ディーラー/販売店に直接問い合わせる方法です。
具体的には、Giant Canada公式サイトに掲載されている販売店を調べ、
- 日本への発送に対応しているか
- 梱包サイズと送料
- 保証の扱い(日本在住者でも有効か)
- 支払い方法(クレジットカード・海外送金など)
などを確認することになります。
2. 北米の自転車ショップからの海外通販
一部の北米ショップでは、国際発送に対応している場合があります。
ただし、
- 日本からの個人輸入として扱われる
- 国内での保証・修理対応は難しくなる
- 梱包・輸送中の破損が起きた場合の対応が複雑
といったリスクがあるため、 ショップの信頼性やサポート体制を慎重にチェックすることが重要です。
3. eBayなどの個人売買サイトを利用する場合
eBayなどの海外オークションサイトで、Yukon E+が出品される可能性もゼロではありません。 しかし、このルートはリスクが非常に高いと言えます。
- 出品者の信頼性が不明
- 高額かつ大型商品のため、送料が非常に高くなる
- 通関時にトラブルが起きた際の対応が難しい
- 初期不良や破損があっても、返品・交換がほぼ不可能
「思ったより安く買えた」といったケースよりも、 総コストが膨らんで後悔するリスクの方が大きいと考えておいた方が無難です。
購入時に想定しておきたいリスク
日本未導入モデルを個人輸入して乗る場合、次のような点には十分注意が必要です。
- 国内法規との適合性
モーター出力やアシストの制御方式が、日本の電動アシスト自転車の規格と合致しない可能性があります。 - 保証・アフターサービス
海外購入品は日本国内で保証対象外となることが多く、修理も有償・自己責任になるケースがあります。 - 部品・消耗品の入手性
専用パーツやバッテリー、コネクタ類が国内で入手しづらく、取り寄せに時間とコストがかかる場合があります。 - 輸送時の破損リスク
長距離輸送・大型荷物のため、輸送中の損傷や紛失が起こる可能性もゼロではありません。 - 国内ショップでの整備受付
持ち込み整備を断られるショップもあるため、事前に対応可能な店舗を確認しておくことが重要です。
こうしたリスクを踏まえたうえで、 「それでもYukon E+の性能と魅力に惹かれるか」が、購入判断の大きなポイントになってきます。
まとめ:Yukon E+は“本気の人”向けの電動ファットバイク
Giant「Yukon E+」は、 電動ファットバイクというニッチなジャンルの中でも トップクラスの性能と個性を持った一台です。
雪道・砂地・悪路といった、通常の自転車が苦手とするフィールドを 「当たり前の遊び場」に変えてしまうポテンシャルを持っています。
その一方で、日本から入手するには 価格・輸入手続き・法規・保証・メンテナンスといったハードルが存在するため、 気軽におすすめできるモデルではありません。
それでも、 「冬も関係なく、自転車で大地を走り回りたい」
「雪や砂を含めたオフロードライドを本気で楽しみたい」
というライダーにとって、Yukon E+は強烈に魅力的な選択肢であり、 日本未導入だからこそ味わえる特別感もあります。
もし本気で入手を検討するのであれば、 カナダの正規ディーラーや海外通販ショップに相談しつつ、 リスクとコストを冷静に見極めたうえで決断するのがおすすめです。


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